『ベイビーステップ(4)』(勝木 光)|講談社コミックプラス
◆あらすじ
岩佐は試合中に絵を描いているらしい
というところまで突き止めたエーちゃんだったが、
肝心の絵がどんなものを描いているか全然理解ができない。。
岩佐は自分のボールの軌道で、
ゴッホの「ポプラ小道」や、
などを描いていた。
スポーツというのは、
「腕を引いて」「リラックスして」「肘から出して」など、
頭の中で理屈をこねるより、
「あそこのコーンまで線を引くように」
など、何かを実行することに頭を集中させる方が上手くいくときがある。
岩佐はその典型だった。
岩佐の場合は、
好きな絵を描きたいという一心で、
コート場に書けない線は存在しないほど、
巧みな技術が身についてしまっていた。
どんな絵を描いているかを理解できないエーちゃんは、
開き直って、いつも通りとにかく粘ることを選択。
岩佐がフィニッシュのドロップショットを決めたときも、
粘ってボールを拾うエーちゃん。
しかし、エーちゃんが拾ったボールに対して、
興味を持たずに打ち返しもしない岩佐。
勝負の勝ち負けより、
自分の絵を完成させることを優先させてしまう悪い癖が出たのだ。
それに気づいたエーちゃんは、
何かしら対抗策を見いだす。
◆感想
サブタイの「足さず引かず」ってどういう意味なんだろうと最初に思いました。
足し算もしないし、引き算もしない?
そんな感じで考えていたら、
対戦相手の岩佐くんが、
試合中に絵の完成にこだわって、
それ以上足しもしないし、引きもしないという意味でした。
「勝負の勝ち負けよりも絵の完成にこだわり、
絵が完成したあとはそれ以上余計な線を入れたくない」
という変わった感覚を、
「完成したノートに後で付け足しとけと先生から言われた時と似た感じ」
という独自の感性で相手の気持ちを理解するエーちゃんが面白いなと思いました。
たしかにノートにきっちり収まったあとに
ちょびっと付け足しされた時のショックはわかります笑
ほんと、エーちゃんの共感力は素晴らしいですね🤣笑