芝浜という落語に感動してから、
少し落語にはまっています。
落語って面白いですね!
昔の咄家達が作り上げた噺(はなし)を
きちんと後世に伝え、
今もなお生き続けています。
日本は先人の教えを大事するため、
素晴らしい伝統や文化が残っていくのかなと思います。
先人や自然を重んじ、神社やお寺など、
八百万神(やおよろずのかみ)を大事にしてしてきた日本人ですが、
ありがたいものだけでなく怖い物も神として扱ってきました。
特に死神なんてのは、
あまりお目にかかりたいものではありません。
でも、落語に出てくる死神は
ちょっとお目にかかりたいかも♪
ある借金まみれの男が女房にも見放され、
あまりの境遇の悪さに自殺をしようとしたところ、そこに死神が現れる。
男は死に方を死神に聞こうとするも、
死神は「お前はまだ寿命があるから死のうにも死ねない」と伝える。
そして、「死に方は教えることはできないが、金儲けの方法を教えてやろう」と
男に医者になることを薦める。
なんでも、
人の寿命が尽きかけている時は死神が近づいていて、
病人の枕元に死神が立っている時はもう手遅れ。
病人の足元に死神が立っている場合はおまじないを唱えると死神が立ち去るとのこと。
男はその死神の助言を聞き、
死神が足元に立っていたある富豪の病気を治す。
その後、運の良いことに死神が足元に立っている患者にめぐまれ、瞬く間に大金持ちになる。
そこで気を大きくした男は、
儲けた金を散財し、元の文無しに戻る。
また稼げば良いと考えた男だが、
今度は来るたび来るたび、
死神が枕元に立つ患者ばかり。
とたんに評判も悪くなり、
またも窮地に立たされる。
最後に一時でも生き長らえさせて欲しいという富豪の病気を治しに向かうも、
そこでも死神は枕元に立つ。
どうにかして患者を救わなければならない男は考えて、
死神がうとうとしている隙に布団を180°回転させ、一気に呪文を唱えて死神を追い払う。
その患者は救うことができたが、
担当の死神を怒らせてしまい、
暗くて蝋燭が並ぶ世界に連れていかれる。
蝋燭は人の寿命を表していた。
男は元々十分な寿命があったが、
最後に助けた患者の蝋燭と入れ替わって、
今にも消えかけていた。
まだ死にたくないと懇願する男に対し、
死神は新しい蝋燭を用意し、
「尽きかけた蝋燭を上手く新しいやつに繋ぎぐことができれば、まだ生きられるよ」
とチャンスを与える。
男は今にも消えそうな蝋燭に焦り、
なかなか移し代えることができないのだった…
◆様々なサゲ(オチ)が作られる「死神」
死神の面白いなと思ったところは、
上の蝋燭のくだりのオチが様々なところ♪
基本は上手く蝋燭を移せず、
そのまま蝋燭とともに倒れるというもの。
「死神」の場合、
バッドエンドが基本となるようです。
ただ、その終わり方が様々で、
・蝋燭の移し代えに失敗するパターン
・蝋燭の移し代えに成功するもなんらかの理由で蝋燭を消してしまうパターン
などがあるみたいです。
僕が見た六代目円楽師匠のサゲは、
「蝋燭の移し代えに成功し、
安心して一眠りした男の枕元に最初の死神が立っていた」
というものでした。
咄家によって様々な色が出るのが
本当に面白いなと思いました😆✨