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ヒカルの碁感想、第五十六局~千年の答え~


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(引用元:https://youtu.be/v1w0W0hPmYo)

 

◆あらすじ

 

塔矢名人と十段戦を戦っている緒方九段。

対戦相手の塔矢名人の容態を伺おうとお見舞いに伺うが、面会謝絶の札を見て驚く。

 

しかし、看護婦さんから、

それは塔矢先生本人の希望で出しているだけだから心配しなくて大丈夫だと伝えられる。

 

誰にもじゃまされずに囲碁を打ちたいという塔矢名人だが、

面会謝絶の札を出してまでいったい誰と打とうとしているのかと

急いでパソコンを立ち上げる緒方九段。

そして、saiの文字を見て驚く…


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(引用元:https://youtu.be/v1w0W0hPmYo)

 

アキラと緒方九段は、

面会謝絶の札を前もって出していたことから、

塔矢名人とsaiの対局が今日たまたま組まれたものではなく、前もって約束されていたものだと推理した。

 

つまり、塔矢名人はsaiが誰か知っている…

 

塔矢名人は十段戦第四局で外に出た以外は

ずっと入院していた。

 

しかも、塔矢名人はメールが使えないため、

十段戦の時に周りにいた誰かか、

お見舞いにきた誰かということになる。


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ヒカルがお見舞いに来たことを思い出す

緒方九段と塔矢アキラ。

 

しかし、緒方九段は

saiはヒカルではないと断言する。

 

以前、若獅子戦でヒカルの対局を見たときは、

saiの手応えを感じなかったからだ。

 

だが、ヒカルがsai本人でなかったとしても

sauの知り合いというのは考えられると推理する。


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(引用元:https://youtu.be/v1w0W0hPmYo)

 

一方の塔矢アキラも、

ヒカルはsaiではないと言い切る。

 

saiはヒカルではないと思い込もうとするアキラ。

 

けれど、どうしても重なるのだった、

出会ったころのヒカルと…


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(引用元:https://youtu.be/v1w0W0hPmYo)

 

塔矢名人は佐為との対局中、

一瞬の油断もできないと感じていた。

 

そして、このプレッシャーに見覚えもあった。

 

新初段シリーズでヒカルと対局したときの

プレッシャーと似ていたのだった。


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(引用元:https://youtu.be/v1w0W0hPmYo)

 

そんな時、佐為が絶妙な一手を打つ。

 

「打たれてみると、

ここしかないという絶対の一手に見える。

 

しかし、この手を打てるものが…

この手に気づけるものがどれだけいるだろうか?」

と研究会仲間の一人が呟く。

 

そして、

「塔矢先生の手、

どれも悪い手とは思えないけど…

 

形勢はいつの間にか…

互角になってる!!」

と驚愕する。


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(引用元:https://youtu.be/v1w0W0hPmYo)

 

緒方九段

「互角…?

いや、わずかに…

名人が悪い、、」


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(引用元:https://youtu.be/v1w0W0hPmYo)

 

そして残すは小ヨセのみ。

 

塔矢名人が終局まで読みきったところ、

塔矢名人の半目負け。

 

「ヨセはそれまでの攻防と違い一本道。

 

手順が複雑で間違えやすいものの

正しい道は一本。

 

この者は間違うまい、

私と同じく、もう終局図が見えていよう…」

と負けを読み切り投了。


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(引用元:https://youtu.be/v1w0W0hPmYo)

 

小ヨセに入った瞬間に投了する塔矢名人に

ネットの観戦者達は皆、まだイーブンだろうと驚く。

 

そして皆、塔矢名人に逆転の一手はなかったのかと考える。

 

そしてともに沸き起こる…

「saiは何者なんだ?」


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(引用元:https://youtu.be/v1w0W0hPmYo)

 

勝った佐為は

自分の打つ一手に十分に答えてくれた塔矢名人に感謝していた。

 

そして、塔矢名人の研ぎ澄まされた一手に

十二分に答えられた自分を誇らしく感じていた。


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(引用元:https://youtu.be/v1w0W0hPmYo)

 

そして佐為は、

間を取り持ってそんな対局を実現させてくれたヒカルに感謝しようとヒカルを見る。

 

するとヒカルは、

「塔矢先生が切断に備えた一着、

その前にスミにお灸を打てば、

佐為は負けていた」

と指摘する。


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(引用元:https://youtu.be/v1w0W0hPmYo)

 

そして佐為は気づく、

「今わかった。

神は、この一局をヒカルに見せるために、

私に千年の時を永らえさせたのだ…」


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(引用元:https://youtu.be/v1w0W0hPmYo)

 

 

◆感想

 

張りつめる対局内容、

周りの推理、リアクション、

佐為が現代に蘇ったわけ、

最後のエンディングに入るイントロ…

 

全てが完璧な神回!

まごうことなき神回!!

 

こんなストーリー構成を考えたほったゆみ先生も凄いけど、

絵の表現やエンディングの入り方など、

今回はアニメスタッフも神掛かってた気がします。

 

内容が凄すぎて逆に感想が書きづらいですがw

とりあえず緒方九段の推理がデスノートのエルばりに凄いことになってます笑

 

進藤はsaiではない

 

その通りなんだけど、

そうとも言い切れない。

 

アキラは

「答えになってないけど」と言いつつ、

さすがにヒカルに一番振り回されただけあって、

一番正解に近い答えを出しています。

 

そして、佐為と塔矢名人の対局。

 

お互いに全く悪い手を打たないのに、

気づけばちょっとの差で形勢が入れ替わるという頂上決戦に相応しい一局。

 

アキラの研究会仲間が言った、

「打たれてみると絶対の一手に見える」

という言い回しは、

ヒカルの碁のなんちゃって名言だと思います。

 

 

そして、一番鮮やかだったのが終局後。

 

佐為対塔矢名人の戦いは

佐為が勝つと予想した人はいたかもしれません。

 

しかし、対局中は姿すら現さなかったヒカルが、

最後の最後に塔矢名人も佐為も気づかなかった一手に気づき、

才能の片鱗を見せつけるというオチに気づけるものがどれだけいるだろう?

 

まさに、

「打たれてみればそれ以外に考えられない絶対の一手」を打ち込んできました

 

 

そもそも、この物語は

「"佐為が"神の一手を極める為」

にヒカルにとり憑くところから始まっています。

 

でもここで、

「"ヒカルに"この一局を見せる為」

に千年の時を永らえさせたと結論付けました。

 

つまり、この物語のタイトル通り

ヒカルの碁」だったという

佐為が幽霊になった意味の大逆転が起きました。

 

頂上決戦の決着とともに、

物語の根底を一気に覆すなんて

ほったゆみ先生恐るべし😆✨